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  1. 三田村薫の「介護のアレコレ」ブログ
 

三田村薫の「介護のアレコレ」ブログ

2015/07/13

私はコーチングを説明する時に、「コーチングは自分がもっている課題や問題を自分で考える主体的なコミュニケーションです」と伝えることがあります。

 

コーチングでは考える際に「質問」をつかって考えていくわけですが、なぜ「質問」が有効なのかというと、人は質問されて、その質問の答えがわからないと、わからないという「空白」ができます。

 

「空白」とは「わからない」状態のことをいいます。脳は空白ができると危険だと察知し、自動的にその空白を埋めようとします。「空白」を埋めるとは、「答えがわかる」「理解する」といったことです。

 

そして、私たちの脳は「わからない」ことを嫌うといわれています。あなたも、俳優やアイドルの名前を思い出せずに「気持ち悪い!」と思ったことが、一度くらいはあるのではないでしょうか?これが脳に空白がある状態です。思い出すことをあきらめたときにフッとその名前を思い出したり、トイレやお風呂の中で閃いたりした経験もあるでしょう。まさに空白が埋まった瞬間です。

 

「わかっている」と「わからない」の違いはコントロールできるかできないかです。よくわからないことはコントロールできない状態であり、安心・安全を求める性質をもつ脳にとっては危険な状態です。したがって、人間の脳は、よくわからない出来事に遭遇した場合、多くは自動的に記憶を総動員して理解しようとフル回転します。優れた作家や映画監督、プレゼンテーション上手な人は、みんなこの原理を応用しています。わざと魅力的な「空白」をもうけて聴衆を引き込んでいきます。例えば、ドラマも同じ原理が働いています。朝の連ドラは15分の間に毎回、主人公に何らかの問題が降りかかり、解決されるのかされないのか「次はどうなるんだろう?」といった場面で終わります。最後の所で視聴者は「いったい次はどうなるんだ?」「早く知りたい!」という気持ちにさせられるのです。すると、次回が楽しみになり、それが毎日続くわけですから、いったん観てしまうとついつい観続けてしまい止めれらないという状態になります。これらの現象は、脳の性質に深い関係があるからで、人間である限り影響を受けてしまうのです。

 

研修中に私が介護リーダーに対して行う問いは、「空白」をつくるように質問します。例えば、「あなたのお名前は何ですか?」は空白ができるでしょうか?この問いでは、空白はできません。すぐに答えが出てきます。

 

私が研修中に皆さんに問いかける質問は、「あなたが介護リーダーとなって得られたものは何ですか?」「あなたが介護リーダーとして働く上で大切にしている信念は何ですか?」「あなたは介護リーダーとして働いて何を実現したいですか?」といった質問をします。どうです?あなたは、すぐに答えられますか? すぐに答えられなくても、あなたの中に必ず答えはあります。

 

今、すぐに答えられなくても「空白」を意識してみてください。アンテナを立てていると自然に「あなたの答え」がキャッチされるはずです。




 

 



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