『怒り』について考えてみました。
●家族に対する怒り
● 上司に対する怒り
● 友人に対する怒り
● 顧客に対する怒り
● 自分に対する怒り
クライアントさんが『怒り』について話されるときは、『怒り』を否定的に話されます。
当たり前ですが、誰でも怒りが喚起されるような事があったら、嫌だし、不快だし、否定しますよね。
心理学では、怒りは第二次感情といわれます。怒りの前には、辛い、悲しい、苦しい、さみしい、不安などの感情があって、次に『怒り』というフレームになっていると考えます。
先日、友人が「テニスで上手く打てなかったら、『やってやる!』ってなるんだよね」と話してくれました。友人のように「やってやる」と怒りを活用できる人と怒りを感じて恐怖に押しつぶされる人の違いを考えてみると、『怒り』を原動力にして、いつも以上の成果を出せた経験は誰にでもあるのではないかと。
怒りを感じて目の前の人に暴言を吐いたり、暴力をふるったりしたら問題ですが、「やってやる」と自分を成長させるエネルギーに変えることができれば、怒りはプラスに働きます。
でも、一般的に「怒り」の感情は、否定的に扱われ、抑圧されて、大人になればなるほど、素直に感情表現することを善とせず、冷静であること、控えめであること、慎重であることが美徳とされます。
怒りを露わにすることは「みっともない」ということが浸透しているため、怒りはダメなもの、あってはいけないものと過度に否定している人が多いのではないかと。
でも、怒りがない人なんていません。あるものを「ある」と認めるだけで、随分と生き方は変わるのではないでしょうか。
もし、身のまわりの現実に失望や退屈さを感じているのなら、それは「楽しい」や「面白い」が欠けているのではなく、「怒り」が欠けているのかも。
感情は「喜怒哀楽」のどれか一つだけを抑え込むことはできません。喜びを抑圧すれば、その分だけ他の感情も薄まります。それと同じように怒りを抑圧すれば、その分だけ他の感情も薄まります。
台風は温帯低気圧に変わってもエネルギーの大きさは変わらないように、『怒り』の名称(フレーム)は変わっても、自分を成長させるエネルギーとして活用できるはずです。
自分にある『怒り』を受け入れているからこそ、プラスに活用できます。
何かにイラッとしたとき、内面にある『怒り』を「あるある」と見つめるところからなのではないでしょうか。
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