前号では、今、介護リーダーに求められるのはネゴシエーションスキルですとお伝えしました。ネゴシエーションスキルが身につくことで、現在のような不測の事態に対しても臨機応変な対応や迅速な判断が可能になります。なぜなら、ネゴシエーションスキルを高めていくと、観察力、聴く力、質問力、伝える力、諦めない力(レジリエンス)の5つの「力」が自然と身につくからです。
新型コロナウイルスの感染拡大への対応では、各都道府県知事への評価が大きく分かれました。トップの指示を受容し行動変容できるかどうかは、「この人が言うなら間違いない」「この人なら何とかしてくれる」というトップへの信頼感があってこそということが奇しくも明白になりました。
今後しばらくは、新型コロナウイルスと共存していく生活が続くと予測されます。介護現場のトップは、新型コロナウイルスのみならず、衛生管理や人材の確保や育成をどのようにしていくのかのかの方針を示していく必要があります。そして、その方針を現場のスタッフが受容し行動変容していけるのかはトップと職員との間に信頼関係が築けているかが鍵になります。
介護職員の育成で何が肝なのかと言うと、それは現場任せにしないことです。信頼関係を構築するネゴシエーションスキルを、あなた自身が出来ているのか改めて考えるキッカケにしていただければ幸いです。
介護リーダーに求められる信頼関係を築くネゴシエーションスキル
YKC医業経営情報7月号、8月号に掲載されます。