若手・新入スタッフを段階的に育てる
マニュアルで一通り業務を覚えたあと、マニュアルの枠をこえた、その場にあわせた臨機応変な対応ができる若手・新入スタッフがいないことが、現場の課題となっています。マニュアルの枠をこえた発想がないということは、そのうち「なぜ自分がこの仕事をやっているのか?」と意味が分からなくなるタイミングが訪れます。なぜなら、マニュアル通りの仕事では、仕事での成長が実感できません。
前号でお伝えしたように入社時から転職を視野に入れている若手・新入スタッフにとって、自分の成長の機会がない組織に魅力を感じません。この話になると、経営者層と若手社員との働き方の考えにギャップがあることが明確になります。経営者層からすると、『自分の成長は自分で培うもの』という考えが土台にあるため、成長の機会がない組織と言われるのは不本意なのではないではないでしょうか。ですが、若手・新入スタッフからすると、自分の成長の機会を与えてくれない組織には魅力を感じないということなのです。また、経営者層の方々からは、「そこまでしないとダメなんですか?」ともご質問をお受けします。
人手不足で求人広告を出しても問い合わせすらない現状を考えると、今いる社員を辞めさない取り組みが必要です。採用に力を入れることも大切ですが、医療・介護業界に直近で必要なものは採用ではありません。今、いる社員が辞めずに、どう活躍してもらうか?法人として何をしたらスタッフが働き続けたいと思えるのか?そこを御座なりにしては、何も解決しません。
【4月号掲載内容】