今だからこそ求められるレジリエンス思考
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、医療介護現場の人手不足が深刻化しています。
コロナ不況やコロナ大恐慌という言葉を聞くと、2008年のリーマンショックを思い出される方が多いのではないでしょうか。医療介護業界における人材採用は他業種と異なり、不況になると人材を採用しやすくなるという、景気と反比例する特徴があります。しかし、不況下で一時的に応募者数が増えたとしても、景気が回復すれば離職するケースが多いことは経験済みのはずです。一生懸命に時間や労力を費やして教育したのに、一人で出来るようになった頃に離職され、あなたも心が折れそうになった経験があるかも知れませんね。
今後、私たちは専門職としてウィズコロナに柔軟に対応していく必要があります。コロナ禍のような、誰も経験したことのない不測の事態に対して、臨機応変な対応や迅速な判断が、これからの医療介護現場では益々求められることは間違いありません。コロナ禍のような混乱期には、自分では意識していなくても普段以上に精神的負荷がかかっています。そうすると、時間の経過と共に知らず知らずのうちに負荷が大きくなり、ある日突然バーンアウトしてしまうといったことになりかねません。
しなやかに適応する生きる力を身に付けるレジリエンスとは?
新型コロナ感染拡大に伴い、私たちの生活様式は一遍しました。2020年は、誰もが経験したことのない『初めて』に対応せざるを得ない年でした。また、新型コロナ感染症に対する感染予防策など、『初めて』のことを目の前にして、戸惑った方も多かったのではないでしょうか。
誰しも『初めて』のことには、多少なりとも緊張しますし、不安にもなりますが、やる前から「できなかったら、どうしよう・・・」「失敗したら、どうしよう・・・」と自ら不安を増幅させてしまい、余計にガチガチに緊張してしまう人と、「なんとかなる!」「今回の失敗を糧にするためには・・・」と新しいいチャレンジを楽観的に捉えたり、たとえ失敗したとしても、次に繋げる柔軟な発想ができる人の違いは、どこにあるのでしょうか?
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『やる気をなくしているスタッフへの対応』〜何を言っても響かない、ため息ばかりのスタッフの対処法がわからない
《事例》認知症対応型ディサービスでリーダーをしているTさんは、スタッフのUさんの勤務態度に頭を痛めています。Uさんは、普段から、一緒に働く同僚とコミュニケーションを取ろうとはせず、業務を淡々とこなすといった様子でした。業務を正確にきちんと行っているのではあれば良いのですが、Uさんは、62歳という年齢からか取りあえず働けるうちは働きたいというだけで、介護に対する想いがないように感じられます。業務中も、「入浴介助は2日続けては出来ません」「レクリエーションは苦手なんでやりたくありません」「送迎車の運転は気をつかうんで嫌です」と言い出し、その事をリーダーのTさんが「仕事のより好みはできませんよ。チームで仕事をしているんですから、Uさんだけ特別扱いはできません」と注意しても、「まぁ、そうですか。できる時にはしますよ」と全くやる気が感じられません。リーダーが不在の時には、出勤してきても、「まぁ休んでから掃除しよう」と言っていると耳にしました。業務態度のことで再三、注意すると、Uさんはため息をつき「はい、はい」と生返事するのみ。何を言っても響かないスタッフには、どうしたらいいのでしょうか?
介護現場では、人手不足で常に忙しい、時間がない、そんな余裕がない中で離職者を止めたいという思いは共通しているはずです。介護現場で働くスタッフは、経歴も年齢もバラバラで雇用形態と業務の責任が複雑です。そのため、組織で働くスタッフが同じ方向に向くために「理念」があるのです。
組織に属している社員が同じ方向を向くために、理念を唱和するなんことをしますが、実は、会社が一方的に示した理念を唱和するだけでは意味がありません。会社が示す理念に自分の想いを重ねるからこそ、初めて唱和する意味があるのです。人は会社から示される目的だけでは主体的には動けません。
では、どのようにしてモチベーションの低いスタッフへ対応したら良いのか?解決策と困ったスタッフへの対処法をお伝えしています!

介護現場あるある事例「うちの父がそんなことするはずないでしょう!」〜ご家族がセクハラ行為を認めてくれない
最近になってようやく、多くの介護職員がご利用者やご家族からハラスメントを受ける被害が明るみに出るようになり、厚生労働省が民間のシンクタンクに委託して行った調査の結果が公表されました。
ハラスメントを受けた経験があると答えたのは、50%超のサービスが多く、特養に至っては、71%が被害にあった経験があることがわかります。ハラスメントの具体的な内容は、身体的暴力、精神的暴力、セクハラなど様々ですが、本誌ではご利用者からのセクハラ行為をご家族が認めてくださらない事例をご紹介しています。
ご家族に言いにくいことを伝えるのは避けたいが本音だと思います。ですが、ご家族の理解を得られなければ、介護現場のスタッフがどんどん疲弊していきます。介護リーダーには、「伝える力」が必要なのです。これは、ご家族だけではなく、同僚や上司、他事業者、ケマネジャーに対しても有効なスキルです。
業務上で起こる問題やスタッフ育成や指導など、「もっと、時間に余裕があれば出来るのになぁ〜」、「突発的な業務が多すぎる!」、「優先順位なんかつけられないよ」、「ドタキャンがあったりで、臨機応変にしないきゃならないから予定なんか組めない」など、時間管理は、多くの介護職員が抱える大きな悩みのひとつと言えます。しかし、誰もが1日24時間以上を持つことはできません。時間は万人全員に公平に与えられた資源です。「時間が足りない」と感じるのは、それだけあなたがたくさんの人たちから頼られる存在だからとも言えるかも知れませんが、時間があったらと言った瞬間から時間に振り回されています。人手不足で時間のない介護現場では、「計画」と「行動」の2つが必要なのです。
今後しばらくは、新型コロナウイルスと共存していく生活が続くと予測されます。介護リーダーは、新型コロナウイルスのみならず、衛生管理や人材の確保や育成をどのようにしていくのかのかの方針を示していく必要があります。
介護リーダーが実践すべき適切な時間管理&介護リーダーに必要な「伝える力」の身に付け方をお伝えしています。是非、ご一読ください。
『臨機応変な対応ができないスタッフへの対応』〜空気が読める介護職員になるために必要なこととは?
【事例】デイサービスセンターで働くHさんは、某メーカー勤務から転職してきました。とても生真面目な性格で業務も正確に行いたいという気持ちが強く、融通の利かないところがあります。一緒に働く先輩スタッフは、「ご利用者によっても、やり方が違うから臨機応変にやって」と言っても、納得しません。
ある日、Hさんがご利用者をお迎えに行った際、ご家族が玄関先で椅子に乗って電球の付け替えをされていました。その際にご家族から、「丁度、良かった椅子を押さえていてくれない?」と言われたHさんが「介護保険外のサービスは出来ません」とお断りし、ご家族から「介護に携わっている人なのに思いやりがなさすぎる!」とクレームになりました。
よく介護現場で「空気が読めないスタッフがいて困っている」と耳にします。ある施設のリーダーから、「その場の「空気を読む」ということを自分は出来ても教えることができないので困っています。マニュアルにできたら良いんですけど・・・」と話されました。「空気を読む」ということが介護現場でできれば、「オヤツの時間だけどテレビに集中されているから、もう少し後でお声かけしよう」、「〇〇さんは几帳面な方だから、時間通りにお声かけした方がいいな」とご利用者の状況に合ったマニュアルの枠外の対応が自然と出来るはずです。
では、「空気を読む」には、どうしたらよいのでしょうか?解決策と困ったスタッフへの対処法をお伝えしています!
【事例】『突然の欠勤が多いスタッフへの対応』〜スタッフの勤務シフトはパズルのピース!?
デイケアサービスでリーダーをしているHさんは、シフト管理に頭を痛めていました。勤務シフトを1日がかりで作成して、ホっとした途端にスタッフのKさんが、「Hさん、相談があるんですけど・・・子供が産まれたばかりで金銭的にピンチなんですよ。もっとシフト増やせませんか?」と私的なことを言ってきたり、スタッフのYさんからは、「昨日、この日は休みをくださいって言ったじゃないですか!この日はコンサートに行くんだから、絶対に休みますからね!」と勝手なことを言われたりで、毎回、勤務シフト作成に時間がかかっています。その上、勤務シフトが完成してからの変更が多く、その変更の連絡ミスでスタッフが出勤してこなかったり、ダブって出勤してきたりする事態が続いていました。スタッフからは「休みをもらいますって言っているのに意地悪でシフトに入れるのよ」「Hさんの都合でシフト組まれても困るわよね」とリーダーとしての信用もなくしてしまっています。「シフト管理だけに時間をかけられない!パズルのピースを埋める作業みたいでシフト作成って大嫌い!」とHさんは嘆いています。
このたび、国際コーチング連盟(ICF)プロフェッショナル認定コーチ(PCC)を取得することができました!
PCC申請にあたり、私のセッションをお受けくださった随分前のクライアント様から、最近のクライアント様へコンタクトを取ると、「頑張ってね」「Facebook拝見してますよ」「久しぶりにセッション受けたい」と嬉しいことを言っていただいたりで、今回のPCC申請で改めて『私は人に恵まれてるな〜』と感謝&感恩です。
この場を借りてお礼を申し上げますこれからも精進してまいります。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
そして、国際コーチング連盟の継続学習単位(CCE)4.5Hを発行いたしますセミナーのご案内です。
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国際コーチング連盟の継続学習単位(CCE)4.5Hを発行いたしますAOCトライアルセミナーオンライン
AOCトライアルセミナーは、Art of Coaching での学びのエッセンスを5時間で体験できるセミナーです。
日時:2020年12月5日(土)13時~18時
講師:三田村薫
提供形式:オンライン(Zoom)
定員:15名
受講費:16,500円(税込)

介護現場では、新型コロナウィルスの感染拡大の影響によって、感染リスクを恐れて訪問介護を中心に利用控えがおこっています。また、今後も「3密(密閉、密集、密接)を避けること」が暫く続くことが推察されますが、生活の場である介護現場では介助や支援を提供するため、「3密(密閉、密集、密接)を避けること」を厳守することに大変苦労しています。
今回のコロナ禍のような、誰も経験したことのない不測の事態に対して、臨機応変な対応や迅速な判断が、これからの介護現場では益々求められることは間違いありません。コロナ禍のような混乱期には、自分では意識していなくても普段以上に精神的負荷がかかっています。そうすると、時間の経過と共に知らず知らずのうちに負荷が大きくなり、ある日突然バーンアウトしてしまうといったことになりかねません。